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秋季ニュースレター(No. 38) as of
2019/09/30

Contents

税金関連

消費税

軽減税率制度およびインボイス制度

2019年10月1日、消費税率が8%から10%へ引き上げられ、同時に日本では初となる軽減税率制度が導入されました。この結果、標準税率10%、軽減税率8%の複数の税率になります。

2023年10月から、この複数税率制度に対応した消費税の仕入税額控除の方式として「適格請求書保存方式」(いわゆるインボイス制度)が導入されます。この方式の下では、税務署長に申請して登録を受けた課税事業者である「適格請求書発行事業者」が交付する「適格請求書」等の保存が仕入税額控除の要件となります。

2019年10月から2023年9月までは、「区分記載請求書等保存方式」と呼ばれる簡易方式が適用されます。軽減税率に対応するため、下記の通り、従来の「請求書等保存方式」で必要とされる記載事項に加え「軽減税率の対象品目である旨」と「税率ごとに合計した対価の額」の記載が必要になります。なお、請求書等の受領者(買い手側)が、事実に基づいて請求書等に追記することで仕入税額控除の要件を満たすこともできます。

従来(請求書等保存方式) 区分記載請求書等保存方式
帳簿 • 取引の相手方の氏名または名称
• 取引を行った年月日
• 取引に係る資産または役務の内容
• 取引に係る税込価格
• 取引の相手方の氏名または名称
• 取引を行った年月日
• 取引に係る資産または役務の内容(軽減税率の対象品目である旨
• 取引に係る税込価格
請求書等 • 書類の作成者の氏名または名称
• 取引を行った年月日
• 取引に係る資産または役務の内容
• 対価の額(税込価格)
• 書類の受領者の氏名または名称
• 書類の作成者の氏名または名称
• 取引を行った年月日
• 取引に係る資産または役務の内容(軽減税率の対象品目である旨
税率ごとに合計した対価の額(税込価格)
• 書類の受領者の氏名または名称

 

改正日米租税条約

2019年8月30日、改正日米租税条約が日米政府間で発効されました。日本では2013年6月に国会で承認されていたものの、米国で批准手続きが停滞していたことから、発効に至るまで約6年7ヵ月かかりました。源泉所得税については、2019年11月1日以降に支払われるものから適用されます。
次のとおり、所得が生じた源泉地国おける免税の対象が拡大されました。

1. 源泉地国における配当に対する源泉税率について、免税とされる受益者の適格要件が緩和されます。具体的には、持分保有割合が「50%超」から「50%以上」に緩和、保有期間要件が「12か月」から「6か月」に短縮されます。

2. 原則として、すべての利子に対する源泉所得税が源泉地国において免税となります。

個人所得税

2020年1月から、源泉所得税が改正されます。この改正により、2020年の年末調整業務が例年以上に複雑になる可能性があります。主な改正点は以下の通りです。

1. 給与所得控除の引き下げ
給与所得控除額が一律10万円引き下げられることになりました。さらに、控除の要件である給与収入の上限が現行の年収1,000万円から850万円となり、給与所得控除額の上限額も現行の220万円から195万円に引き下げられることになりました。

2. 基礎控除の引き上げ
基礎控除は、適用に制限がなく、全ての納税者が一律38万円を控除できました。今回の改正で、基礎控除にも適用要件が設定された上で、控除額が最大48万円に引き上げられることになりました。今回の要件設定により合計所得金額が2,500万円(年収2,695万円)を超える人は基礎控除の適用が出来なくなります。
年末調整でこの適用を受ける場合、新たに「給与所得者の基礎控除申告書」の提出が必要になります。

3. 所得金額調整控除の創設
今回の改正で年収850万円を超えると所得税が増税となることを受け、介護や子育て世代の負担が増えないよう、新しく「所得金額調整控除」という控除が創設されることになりました。年収が850万円を超える人で、本人が特別障害者に該当する場合、23歳未満の扶養親族がいる場合もしくは特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族がいる場合は控除が適用され、年収(1,000万円を上限)から850万円を控除した金額の10%に相当する金額が控除されます。年末調整でこの適用を受ける場合、別途「給与所得者の所得金額調整控除申告書」の提出が必要になります。

給与・社会保険関連

国内居住要件

健康保険被扶養者認定

2020年4月から、健康保険の被扶養者の認定において、原則として国内居住要件が導入されます。ただし、外国に留学中の学生や日本からの海外赴任に同行する家族など日本に住所を有しないものの日本に生活の基礎があると認められる者については、例外的に認められます。

国民年金第3号被保険者認定

サラリーマンや公務員等に生計維持(扶養)されている20歳以上60歳未満の配偶者のことを、国民年金第3号被保険者と呼びます。2020年4月から、国民年金第3号扶保険者の認定においても、健康保険の被扶養配偶者と同様に国内居住要件が導入されます。健康保険同様に例外規定があります。

健康診断結果の収集

会社は、従業員の人数に関係なく、労働安全衛生法上の安全配慮義務を果たすことを目的として 法定健康診断の受診義務のある従業員には定期健康診断を受診させ、結果を収集する義務があります。

収集した健康情報の取り扱いは、人事担当者や健康に関連する部署の者等に限定し、個人情報やプライバシーの保護の観点から適切に管理する必要があります。

労働基準監督署の調査

労働基準監督署による調査が増加しています。調査には、定期監督、申告監督、災害時監督および再監督の4種類があります。混同されがちな2つの調査をご説明します。

定期監督が最も一般的な調査で、労働基準監督署が任意に調査対象を選択し、労働条件、労働時間、賃金、年次有給休暇、安全衛生管理、健康管理などの項目について法令全般に渡って調査が行われます。就業規則の届出をしていない会社、36協定を提出していない会社、一般的にサービス残業が多いと言われている業種(例えば、IT業界、飲食業、広告業など)は調査対象に選ばれやすいと言われています。原則として、予告なしで調査に来ますが、事前に調査日程を連絡してから行う場合もあります。

申告監督は、労働者からの告発等があった場合に、その告発等の内容について確認するための調査です。労働者を保護するため、労働者からの告発等であることを明らかにせず定期監督と同じように行う場合と、労働者からの告発等であることを明かす場合があります。

労働基準監督署の調査を受ける際、法定三帳簿(労働者名簿、賃金台帳、出勤簿)の提出が求められます。法定三帳簿の整備または3年間の保存義務違反を行なった企業に対して、それぞれ30万円以下の罰金が科せられます。なお、就業規則の作成・届出義務違反は30万円以下の罰金、36協定を違反した場合は6か月以下の懲役または30万円以下の罰金となります。

是正勧告や指導の内容として最も多いのが「労働時間」や「未払い賃金」に関する違反です。日頃から法定帳簿を適切に整備し、従業員の労働時間を適正に把握しておくことが必要です。

オフィスマネージャー・セミナーでは、労働基準監督署の調査で具体的に調査される項目や是正勧告を受けるのを防ぐためにすべき対応等についてお話する予定です。

テレワーク

テレワークを導入する従業員10人以上の会社は、既存の就業規則の内容と相違が生じる場合は、就業規則を変更する必要があります。就業規則を変更した場合だけでなく、テレワーク勤務に関する別規程を作成した場合にも、所定の手続を経て、所轄の労働基準監督署に届出する必要があります。例えば、テレワーク勤務について、就業規則に次のことを定める必要があります。

• テレワーク勤務を命じることに関する規定
• テレワーク勤務用の労働時間を設ける場合、その労働時間に関する規定
• 通信費などの負担に関する規定

なお、就業規則の作成・届出義務がない会社であっても、労使協定を結んだり、労働条件通知書で労働者に通知したりする必要があります。

詳しくは、下記「テレワーク導入のための労務管理等Q&A集」をご参照ください。

https://work-holiday.mhlw.go.jp/material/pdf/category7/02.pdf

EPS(Employee Profile System)アップデート

EPSのHR管理者用メニューと入社連絡票入力ページに、「よくある質問と回答集(FAQ)」を掲載しました。

3年に一度の弊社サービスに対するアンケート調査

弊社では、お客様からの声は重要なことだと考えております。2019年10月18日(金)までに下記リンクにお入りいただき、10個の質問にお答えください。

https://www.okamoto-co.com/survey

5分ほどですべて回答できます。皆様の貴重なご意見をお待ちしております。

OC & Associates株式会社
OC & Associates 税理士法人
OC & Associates社会保険労務士法人
〒102-0094
東京都千代田区紀尾井町3-12
紀尾井町ビル 17F
TEL 03 (5276) 0900

オフィスマネージャー・セミナー

税制および給与に関する最新動向を説明するアニュアルセミナーを開催いたします。ゲストスピーカーとして東京六本木法律特許事務所から弁護士 大塚一郎氏をお迎えし、「短時間労働者・有期雇用労働者との均等待遇・均衡待遇(同一労働・同一賃金)」について講演していただきます。参加希望の方は、2019年10月15日(火)までに下記メールアドレス宛にご連絡ください。なお、スペースが限られていますので早めにお申し込みください。

distribution@ocassociates.jp

日時: 2019年10月29日(火) 午後1:30から午後3:30
場所:弊社研修室 (地図)

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