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春季ニュースレター (No. 39) as of
2020/05/29

Contents

会計関連

新型コロナウィルス感染症(新型コロナ)に起因する賃料減免に関する会計処理

国際会計基準審議会(IASB)は2020年5月28日に、改訂IFRS第16号「リース」を公表しました。この改訂では、リースの借手が新型コロナの拡大に直接起因して賃料減免を受けた場合にリース条件変更に関するIFRS16号の規定の適用を免除する、という借手の一時的な救済措置を設けています。免除規定は借手にのみ適用され、貸手はIFRS第16号の既存の要求事項を適用することが求められています。
日本の企業会計基準委員会では2019年3月に、すべてのリースについて資産・負債を認識するリースに関する会計基準の開発に着手することを決定しましたが、開発の目標時期は定められていません。また、新型コロナの影響で2020年5月末までは審議の対象項目から外れています。

税金関連

新型コロナ緊急経済対策における税制上の措置

2020年4月30日、「新型コロナ等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律」が施行されました。お客様に関連すると思われる措置は以下の通りです。

納税の猶予制度の特例

多くの事業者の収入が急減している状況を踏まえ、無担保かつ延滞税なしで最大1年間、納税を猶予する特例が設けられました。
1. 適用対象者
以下のいずれも満たす場合に対象とされます。
(1) 2020年2月以降の一定の期間において、収入が前年同期に比べておおむね20%以上減少していること
(2) 一時に納税を行うことが困難であること
2. 適用対象となる税金
2020年2月1日から2021年1月31日までに納期限が到来する国税・地方税
3. 申請手続
申請書の提出が必要となりますが、申請書類の提出が困難な場合には口頭説明も可能です。
この申請に関心のあるお客様は、弊社担当者にご依頼ください。無料にて申請のお手伝いを承ります。

各種申告書の申告・納付期限の個別延長

新型コロナの影響により、法人がその期限までに申告・納付ができないやむを得ない理由がある場合には、簡便な申請手続きにより期限の個別延長が認められます。
1. やむを得ない理由
法人の役員や従業員が新型コロナに感染したケース、在宅勤務により通常の業務体制が維持できないことにより決算作業が間に合わず、期限までに申告が困難なケースなど
2. 適用対象となる税金
法人税や消費税、源泉所得税に係る申告・申請や届出等
3. 申請手続
申告書等の余白に「新型コロナによる申告・納付期限延長申請」である旨を付記することで申請が可能です。

青色欠損金の繰り戻しによる還付の特例

現在、資本金1億円以下の中小企業に認められている青色欠損金の繰り戻し還付について、資本金1億円超10億円以下の中堅企業(*)も適用できることとされました。
2020年2月1日から2022年1月31日までの間に終了する事業年度に生じた青色欠損金について適用されます。
(*) 大規模法人(資本金10億円超)の100%子会社等は除きます。

テレワーク等のための中小企業の設備投資税制

中小企業者等がテレワーク等のための設備投資を行った場合に、即時償却または7%(資本金が3,000万円以下の法人は10%)の税額控除が認められることとされました。

消費税の申告期限を延長する特例の創設

法人税には申告書の提出期限の延長が認められている一方で、消費税については提出期限の延長が認められていませんでした。2020年税制改正により、法人税の確定申告書の提出期限の延長の特例を受ける法人が、消費税の確定申告書の提出期限を延長する旨の届出書を提出した場合には、消費税についても1か月の申告期限の延長が認められることとなりました。2021年3月31日以後に終了する課税期間より適用となります。

請求書・領収書の電子保存

それぞれ下記要件を充足できない場合は、将来の税務調査に備え、紙に印刷し7年間保存していただく必要があります。
<紙で受け取った請求書・領収書>
ベンダーから紙ベースで受け取った請求書、または従業員経費精算の領収書等をスキャンにより保存するためには、税務署の承認が必要となります。また、充足すべき主な要件は以下となります: (1)タイムスタンプの付与、(2)検索機能の確保、(3)入力期間制限、および(4)適正事務処理要件
<PDF請求書>
各ベンダーからPDF形式で送られる請求書をお客様サイドで電磁的記録として保存するには、(1)タイムスタンプの付与、(2)事務処理規定の具備、または(3)データ改変が不可能なシステム利用等の要件を満たす必要があります。

給与・社会保険関連

社会保険の各種料率アップデイト

2020年3月分(子ども子育て拠出金の保険料については2020年4月分)から、一部社会保険料率が以下の通り変更になりました。

事業主 従業員
改正前 改正後 改正前 改正後
全国健康
保険協会
(東京都)
健康保険料 4.950% 4.935% 4.950% 4.935%
介護保険料 0.865% 0.895% 0.865% 0.895%
全国健康
保険協会
(神奈川)
健康保険料 4.955% 4.965% 4.955% 4.965%
介護保険料 0.865% 0.895% 0.865% 0.895%
外国運輸
金融健康
保険組合
健康保険料 4.000% 4.100% 4.000% 4.100%
介護保険料 0.560% 0.720% 0.560% 0.720%
子ども子育て拠出金 0.34% 0.36%

 

休業手当

新型コロナに罹患した場合、法による強制、都道府県知事により就業を制限された場合等には、労基法26条(会社の責に帰すべき休業)には該当しませんので、休業手当を支払う必要はありません。
しかし、発症が確認されるまでの間に、会社が自宅待機を命じた場合には「使用者の判断による自宅待機」となり、休業手当(平均賃金の60%以上)を支払わなければなりません。

新型コロナウイルスの感染拡大による業績不振を理由に給料の減額が可能か

東京六本木法律特許事務所
弁護士 大塚一郎

新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が悪化し、経費削減のため、一時帰休や店舗の休業、従業員の自宅待機のみならず、従業員の給与を減額する企業が出てきています。これに伴い、弁護士に対する相談も増えているようです。それでは、会社は、新型コロナウイルスの感染拡大による業績不振を理由に給料の減額ができるのでしょうか。
給与の減額は、原則として、従業員の同意がないとできません。給与の額は、従業員との労働契約(雇用契約)で定められているわけですから、給与の減額は労働契約の変更になり、従業員の同意がなければできないことになります。
給与の減額のために、通常とられている方法は、役員を含め全従業員の報酬・給与を一定の割合で一律減額し、役員の減額割合を従業員のそれより大きくして、全従業員に給与の減額を提案して、同意を得るというものです。
従業員の労働条件については、就業規則も適用されます。そこで、就業規則に給与減額に関する規定があれば、その規定に従って給与の減額ができることになります。しかし、業績悪化を理由とする給与減額を定めている例はほとんどないと思われます。
それでは、就業規則を変更し、業績悪化を理由とする給与減額を定めて、給与を減額することは可能でしょうか。就業規則を変更する場合、従業員の意見を聞く必要はありますが、同意は必要ありません。そこで、就業規則を変更して、給与を減額することは可能です。
しかし、労働契約法は、就業規則を従業員に不利益に変更することは、その変更が合理的なものでない限り、無効としています。そして、合理的か否は、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、従業員の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして判断するとしています。従って、労働契約の条件が適用されるとされています。就業規則を変更しても無効とされる可能性があることになります。
結局、従業員の同意を得て給与を減額することが確実と言えます。

外国人雇用と雇用労務責任者の選任

事業主は、「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針(厚生労働省2007年告知)」に沿って適切な措置を講ずる必要があります。外国人を常時10人以上雇用するときは、その指針で定める雇用管理の改善に関する事項を管理させる「雇用労務責任者」を選任する必要があります。
外国人の雇用については、弊社ホームページのニュース&イベント(EPSのAdministratorメニュー経由でもご覧になれます)でも記事を掲載しておりますので、ご興味のある方はそちらも併せてお読みください。

未払残業代請求の時効の延長

2020年4月以降に支払われる残業代から、時効が2年から当面3年に延長されました。これにより、未払残業代をさかのぼって請求できる期間が延びることになります。
施行5年経過後に改めて検討することとされており、未払残業代の時効は、2025年4月以降、一般の債権と統一され5年に延長される可能性があります。

お客様宛請求書の電子化

2020年6月分から、お客様宛の請求書をPDF形式で発行させていただくことになりました。お客さま窓口担当者様宛にEメールでお送りします。他の(または追加の)送信先をご希望の場合、もしくは従来通り紙ベースの請求書を希望される場合には、弊社担当者までお早目にお知らせください。
本請求書を電子保存する場合には、上記「税金関連 – 請求書・領収書の電子保存 – PDF請求書」を参照ください。

新型コロナ対策支援

新型コロナと最前線で戦っている方々のお役に立ちたいと思い、ピースウィンズジャパン、日本看護協会、東京都看護協会、日本赤十字社に寄付を行いました。

OC & Associates株式会社
OC & Associates 税理士法人
OC & Associates社会保険労務士法人
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TEL 03 (5276) 0900

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